ガン哲学外来カフェ 取材日記0228
寒さが和らいだような、ふっと春を感じる花曇りのなか、電車を乗り継ぎ、JR目白駅を降りて「目白がん哲学外来カフェ」へ向かいました。
時は9:45。会場はすでに多くの方で賑わっており、3つのテーブルに8〜10人ほどの人が集まりカフェが始まりました。サバイバーの方が甘酒を作ってきてくださり、それを「ひなあられ」とともに頂きながら会は始まりました。
「今年も桜を見たい。」
そう話す方の多いこと。
常に頭から離れない様々な思いを今日はここで話してもらってほしい。そう思います。
私のテーブルにはファシリテーターさんを含めて8人が参加していました。初めていらした方は2名。そのうちの一人は男性の方です。
こういう会に男の方が参加すること自体珍しいのよ!と女性陣に励まされ、また囲いこまれた初参加の年配の彼は、笑顔で今のご自分の家庭の状況をお話しになりました。
奥様が初期のパーキンソン病であること。脳内出血で三ヶ月ほど前に倒れられた事。自宅で家族でささえていること。
しかしながら、なんとも切ない現実。
どのようにして寄り添えばいいのか?
何をしても、余計なことをしているようで気を遣うこともある。
しかし、何もわかってくれないと奥様から一言言われる事もある。
まさに、家族の病をどのように乗り越えていくか、生の話をしていらっしゃいました。
病の本人ではなく、家族の心の病。
その悩みもとても大きいものだということを、聞いていたテーブルの罹患者の皆さんは現実として受け止めているようです。
同じ患者仲間として、悩みを語り合ったり分かち合う機会はカフェで多いとは思います。
このように家族の病を、隣の人から話してもらう時にこそ、また新しい気づきがある。
それを目の当たりにした今日のカフェでした。
そしてガンたけではなく、ほかの悩みにも「がん哲学外来カフェ」は優しく寄り添ってくれます。
撮影はここでは行われませんでしたが、作品に必要なものを見られたことが良かったと思います。
次回は万座のレポートをお送りします。
がん哲学外来映画製作委員会プロデューサー 青柳志保
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